産休&育休に入り早半年。
久しぶりに職場の人と会って話したら、そのうちのひとりがびっくりすることを言っていた。
近々FIREするというのだ!
投資で将来まで見通せるくらいに儲かっているらしく、働く必要がなくなったとのこと。すごい、こんなこと本当にあるんだ!と面白そうな話に即座に食いつく私。
「仕事辞めて何するんですか?!」
「悠々自適に暮らしたいんだよね」
「いいっすね!悠々自適に何するんですか?!旅行?!趣味?!」
「いや悠々自適…仕事しないでのんびりしたいなって」
「え…?」
今から書くことはあくまでも個人的な私の価値観であって、それがいいとか悪いとか、正しいとか正しくないとか、そういうことを偉そうに語るつもりではないしその人のことを批判するつもりもない(というか批判するほど人の人生に興味も責任もない)。どこまでいっても私が思ったことを羅列するだけで、本当に余計なお世話な話だ。
この先輩は配偶者も恋人もおらず、趣味もなく、お金があるばかりに仕事(もっといえばキャリア)まで手放して、何のために生きていくんだろう…?
ごめん、本当に余計なお世話です。
人の考え方だからそれがいいんだと言われればそうなんですねと思うだけです。でも。
私は産休に入って意図せずFIREみたいなことを経験し、毎日することがある有り難みをつくづく感じた。仕事をしなければ、私は誰かが作ってくれた物や時間をただ消費するだけの存在だ。暇を潰して過ごすには人生はあまりにも長すぎるし、人生をかけて熱中できる何かを見つけるのは意外と難しい気がする。勿論FIREした先輩がFIREした先で生涯をかけられる何かを見つけたり、恋人を見つけたりするかもしれないし、そうであってほしい。でもさ。なんだろう。1億あっても2億あっても、その先輩みたいになりたいって、私全く思わない。
子どもを作って本当に良かった。
先輩のように莫大なお金はないし、これからは時間も余裕も自由もない。多忙で必死でストレスフルでその割に人並みな、平凡な人生。でも、愛する人がいて、その人たちと暮らせて、その生活を守る為にするべきことで一生が呆気なく終わる。それでいいんじゃないかな。
別にそれが家族じゃなくて趣味でも仕事でも何でもいいと思うんです。一生を大事だと思えるものに費やすことができるなら。
1億あっても2億あっても手に入らないものを、私はもう持ってるってことなのかもしれない。
ちなみに私がFIREするとしたら、職人の弟子になりたい。ライフワークを決めて技術を磨いて、定年なんてない世界で死ぬまで働きたい。
そして愛する家族がいる上で巨万の富が手に入るならそれはもちろんWELCOMEです。